後書集4



「歌 う大捜査線」

これはのだめアンソロジー「Ride on A Star!」への参加作品です。
実 は2月の頭くらいに、以前書いた「歌う大捜査線」の設定集を出したんです。
いや、もう、その時期もう何も書けなくなってて、苦し紛れ に出したものなんですが。
それが、思ったより反響があって。
「続編が出る事を楽しみに待ってます!!」
「私 的には、Movie2ののだめバージョンを見てみたいですね〜。のだめが撃たれて千秋は!?!?って考えただけで楽しすぎます!!!」
そ してYukiさんからメールをいただきまして。
「歌う大捜査線」の続編をアンソロジーで書いてみませんか?ということでした。
私 はもう、その時はすっかりサイトを閉鎖しようかな〜と思っていたので、一週間くらい迷ったのですが、やはり一度でいいから自分の書いたものが本になる!! という誘惑にかられて、「よろしくお願いいたします!!」と言いました。
いくつか候補を出したんです。

1. 桃ヶ丘署にマングース郵便で健康チェアが送られてくる。
  実は座ると爆弾のスイッチが入ってしまい、立ち上がると同時に爆発が起こ るというものだった。
  それは警察を狙った連続殺人犯からの郵送であり、それはユンロンが何年も追い続けていた犯人からだった。
   たまたま来ていてついうっかりと(笑)無理矢理座らされるハメになってしまった千秋管理官。
  皆が見捨てて避難する中、のだめだ けは部屋に残る。
  そしてユンロンとの連携プレーで爆弾の解体作業にかかるのだが……。
 
2. ある日、桃ヶ丘署に多賀谷彩子という女性がやってくる。
  彼女は多賀谷財閥の一人娘であり、千秋管理官の婚約者だと名乗る。
   がぼーんとショックを受けるのだめ(笑)。
  そして千秋管理官の過去を聞かされる。
  ちょうどその頃とあ る殺人事件が起こり、桃ヶ丘署に捜査本部が設置される。 
  それは千秋管理官ではなく、所轄との連携を否定する方針のジャン管理官 だった。
  その事件の犯人は実は桃ヶ丘署で傷害事件で逮捕されて取り調べを受けていたのだが、ふとした隙に散弾銃を持ち出し刑事課 にたてこもる。
  何故かたまたま居合わせた千秋管理官(笑)。
  緊張した場面なのに、机の下で必死で彩子と の関係をのだめに言い訳する千秋。
  そして一番偉い人間から殺していくという犯人は銃口を千秋管理官に向ける。その前に立ちふさが るのだめ。
  あ、この時には近くの中華料理の出前として峰登場予定(笑)
 
3. ある日、仕事帰りののだめが何者かに襲われる。
  幸い軽傷で済んだものの、のだめはその男に見覚えがあった。
   その男はのだめがピアニストをしていた時代にストーカーをしていて、彼女を襲いピアノを弾けなくなるような傷を負わせて逮捕された男だった。
   そして彼は釈放されて、またもやのだめを狙い始めたのだ。
  怯えるのだめと守りたいと思う千秋管理官と、桃ヶ丘署の面々。
   そしてのだめの提案で、彼女が囮となり犯人をおびき出す作戦を実行するが……。
 
4. ドゥーンが退職に近づいたころ、のだめはドゥーンが追っていた警官殺しの犯人の情報を掴む。
  それを本店の捜査一課で調べてもらお うと千秋管理官に報告するが、千秋管理官の報告を上部は無視する。
  リュカが通りすがりの恐喝犯に注意しようとして銃で撃たれて重 傷を負う。
  その犯人は昔ドゥーンの若い部下を射殺した犯人と同一人物であった。
  千秋管理官に怒りを覚え るのだめ。
  それでも千秋管理官とともにその人物の行方を追っていくのだが……。
 
5. オクレール副総監が誘拐される事件が起き、捜査本部が設置される。
  犯人との交渉人としてアメリカから緊急帰国した人物は、黒木泰 則だった。
  彼との再会に動揺するのだめと、それを快く思わない千秋管理官。
  そして何故か犯人は身代金の 受け渡しに千秋管理官とのだめを指定する。
  犯人からの途方もない指示にいいように翻弄されていく2人だが、黒木との連携プレーで だんだん犯人の思惑に近づいていき……。

とかなんとかいう「踊る大捜査線」のパロでした。

そ こでYukiさんから、どうせやるなら映画の「踊る大捜査線」2がいいと。
もちろんのだめが撃たれて千秋がのだめを強く抱きしめる シーンをやってほしいということなので。
改めて資料を集め直し「踊る」映画2やら「交渉人」やらいろいろDVDをレンタルして見まし た。

その結果。

桃ヶ丘署の管轄内で予告爆破事件が起こる。
急 遽、桃ヶ丘署に捜査本部が設定されるが、その本部を仕切るのは千秋の婚約者と名乗る多賀谷管理官。
動揺するのだめと沈黙をたもつ千 秋。
次の犯人の電話予告では、千秋を名指しで指名して次々と爆発物解除に向かわせるというもの。
のだめもつい巻 き込まれてしまい、共に犯人から振り回されることに。
その頃、交渉人として呼ばれたのはロスから急遽帰国した黒木泰則警視だった。
昔 何かあったような彼とのだめのぎくしゃくした関係に、不審がる千秋。
その後も犯人からの要求で、あちこちに爆発物解除に向かわされ る、のだめと千秋。

……ってな感じでした。
もう、書きたい要素を全部ぶっこんで、書きたい 人物を全部出した作品。
あまりにも気合いが入りすぎたため、10ページのところを37ページになってしまい(テキストファイルから ワードに貼り付けると容量違うのね……)削るのに苦労しました。
最後は愛梨さんにぎりぎり24ページまで削っていただく始末。
あ あ、もう、二度と誘ってはもらえないと思いますが、すごく楽しかったです。
この本は一生の宝物にして、棺桶にも入れてもらいまーす。









約 束2

これはリュカ祭で書いた「約束」の続編です。
千秋亡き後、幼い娘と二人暮らしののだめ の元を、何かのおりにつけて訪れるリュカの話です。

どうしてこれの続編をやろうかと思ったかというと。
リュ カ祭でいちこさんからイラストをいただきまして。
それが、リュカがのだめを抱きしめるというもの……。
もう、そ れを見た瞬間、私の胸の動機がすごく激しくなって、アレ?心臓発作でも起こしそう……っていうくらいドキドキしてました。
とてもその イラストに感動した私はどうしてもこれを二次作品化したい!と思いました。

それには千秋が邪魔なんですよね(さ らっと)。

という訳で、前回千秋がおらず楽しく書けた(オイ)「約束」の続編にすることにしました。
こ こでキーポイントだったのは、あのイラストが「リュカの初コンサート後に感動して抱き合う二人」だったのですが、この時のリュカはプロとして活躍中なんで すね。
そこで急遽のだめ復帰コンサートで行こう!!、と。
その頃、松田同盟を作ろうとかとにかく松田さんが熱 かった時期なので、松田さんが出張ることになりました。

曲は何にしようといろいろ考えて、松田さんが好きそうな 派手で無知な私でもわかる有名な曲……ということでチャイコフスキーのピアノ協奏曲にしました。
ところがこの曲は、びわさんの名作 「ラヴァーズコンチェルト」で使われていまして(あれは面白い!!すごく設定が綿密で、参考にもなります!!)。
うっかり者の私はよ くやるんですが、皆様の作品を良く読んでないとか、細かい設定は忘れてるということがあるので、他の皆様とかぶることがあるので申し訳ないです、本当にす みません。

最終的には、抱き合うもののつかず離れずの二人です。
茶々さんからは、この二人 の関係が「クララとブラームスの関係によく似ている」(夫であるシューマン亡き後、子供を抱えたクララをブラームスは一生支えていた)と言われます。
さ て。
このまま二人はいい友達のままで、リュカは成長した琴音と結婚するようにしようかとか、やっぱりリュカのだくっつけようとか、 やっぱりリュカには永遠の片思いが似合う(ヒドイ)とか。
まだ考え中なんですが……この続編は絶対に出したいと思います。





ト リスタンとイゾルデっぽいもの

これはもちろん、その当時マイブームだった「フルーツ・バスケット」の学園祭での 劇、「シンデレラっぽいもの」のパロディです。
それと「Precious」のみことさんが連載中の「てのひらの向こうに見えた地球」 のパロディ、「不機嫌な〜」でたくさん勉強した「トリスタンとイゾルデ」のパロディということで……なんともややこしいことになっております。
ナ リキリ……で、私はリュウ(峰の前世)役なんです。
みことさんがメグミ(のだめの前世)うちわさんがシンイチ(千秋の前世)詩依さん がラン(清良の前世)しずるさんがシュウ(黒木の前世)という役で、某所でいつも遊んでいたのですが。
そして、夏にオフ会をしようと いうことで、私も旦那に許可をもらって、春から予定をたててすっごく行く気満々でずーっと楽しみにしていたのです。
それが夏前にかな り私生活で問題は起こるわ、会社は潰れそうだわ、離婚話も出るわ、あげくの果てに旦那がガン検診で引っかかるわで……結局行けなかったんですよね〜るるる 〜。
もう次の年にはのだめサイトなんてやってないかもしれないのに!!
それで、皆のオフ会レポなどを見ながら、 寂しく書いたのがこの作品です。
少しでもオフ会参加気分〜てな感じで。
急に思いついて、急に書き出したものだか ら、すごく訳のわからない作品になってますが、書いているのはすごく楽しかったです。
また書きたい、てのたま番外編♪。




HERO

こ れは松田幸久同盟に掲げた、記念すべき第一作目です。
松田同盟を作ったのはいいけれど、今回は営業活動する気力と体力がないし、やっ ぱり2、3作は書かないといけないな〜と9月は一生懸命頑張りました。
この話は、松田さんと野田家が出会ったらどういうことになるだ ろうということを考えて書きました。
けっして野田家に振り回されないだろう、いや、きっとすごくとけ込めるだろう、やはりここは人生 の酸いも甘いも噛み分けた大人である松田さんならば!!。
釣りシーンが出て来てるのは、単なる私の趣味です。
私 が以前佐賀県に転勤していた時(男女関係のいざこざで飛ばされた)、そこで友達になった男の子達がよく釣りに連れて行ってくれました。
髪 なんかすっごい茶髪で、黒い高そうなスポーツカーグァングァンいわせている彼らでしたが、ナンパ言葉は「一緒に釣りに行こうぜ」(笑)。
そ してスポーツカーのトランクを開けると常に釣り道具が入っているという……なんとものどかな佐賀県人!!。
いつも遊んでもらって、本 当に大好きでした。今頃どうしてるかな〜一人は結婚したという連絡があったのですが……。
呼子や有明湾にも釣りに連れて行ってもらっ たのですが、さすがに船ではなく突堤で徹夜で釣りを何度もした記憶があります。
あ、話がそれました。
後は義母の 話より。
昔、旦那が幼い頃、家族皆で釣りに行った時、ふと足を滑らせて旦那が海に落ちた時、お義母さんは何の迷いもなく海に飛び込ん だという……。
何度も何度も嬉しそうにこの話をします。(旦那は嫌がってますが)
きっといくら海嫌いの千秋で も、のだめの危機には自分の身をかえりみずに、海に飛び込むだろうということで書きました。
題名が恥ずかしいのは、もう、他に思いつ かなかったからです。
甲斐バンドの「HERO,HEROになる時、ああ、それは今〜♪」とずっと頭の中をこの曲が流れていました。





酔っ ぱらうと人は本性が出る。

これはとある地元の漁港に嫁に行った友達の話。
漁師さん達は遊び 方が本当に派手なことで有名なので、奥さん達は接待が大変だそうです。
わやわやっとある家に押しかけて、その家の主人を酔いつぶし、 その家の奥さんに皆でいたずらをするとかいう話も……。
それが各家持ち回りだそうでそれが接待だそうで、その辺りが実に本当かどうか 怪しいんですが、その家の友達は勤めに出ていたので接待することもなく無事なまま離婚しました(笑)。
また話がそれました。
酔っ ぱらって千秋が潰れているときにのだめを襲う松田さん!!。
いかに私が胸好きかということがよくわかる作品になっていると思います。
や ですね〜私が書くエロ気のあるものは、どうして他の人みたいに大人描写で品がある話にならないんでしょう(涙)
これからの課題で す……茶々姉に弟子入りしたいと常々思ってます。





対 決

これはずっと前から私の頭にあったパロディ作品なんです。
のだめがある幼い少女と出会 う。
その少女の父親は、元は才能ある世界的に有名な指揮者だったのですが、妻の死後、すっかりやる気をなくしてしまいピアノバーなど で、ようやくその日の生活費を稼いでいるようになってしまった人。
そんな少女のピアノの家庭教師として、その家に出入りするようにな るのだめ。
少女はすっかりのだめに懐き、父親の頑なな心もとけかけた頃。
シュトレーゼマン音楽祭というのがあ り、そこで千秋とRuiの共演話が進んでいた。
それに納得できないのだめは、Ruiと勝負をさせて欲しいとシュトレーゼマンに言いま す。
そして、何故か、シュトレーゼマンから旧知の仲であった元指揮者の父親が呼ばれるんです。
シュトレーゼマン は彼に立ち直って欲しかったので音楽祭への参加を依頼していましたが、「僕には……もう、音楽が聞こえないんです」と断る父親。
そこ でRuiとのだめが千秋指揮するマルレオケでお互いに同じ曲を弾くという勝負が目の前で行われ、圧倒的な差をつけられて会場を走り去るのだめ。
そ の父親はのだめを追いかけてこう言うんです。
「僕は妻が亡くなってから、音楽になんの興味もなくなってしまった。
  だけど……今の君の演奏は僕の心に、まっすぐに直接響いた。
 君が彼と共演したいという夢は残念ながら僕には叶えてあげられない。
  だけど、君の夢を実現させるのに……ちょっとだけなら手助けが出来るかもしれない。
 こんな落ちぶれた僕で良かったら……一緒に…… やってみる気はないかい」
そして同居しながら音楽祭に向けて猛練習するという。
この父親とのだめは恋愛関係には ならないけれども、お互いに固く信頼関係で結ばれて……それを面白く思わない千秋……という感じでした。

それ が、本誌がどうもなんだかシュトレーゼマンとの共演とかなんとかで、うーん、このパロは使えないよなあと思っていたところ。
(しかも こんな音楽がバリバリありそうな難しそうな話、私にやれる訳がない)

休載。

今 がチャンス。
やりたいこと、やれること、全部やっとけ!!みたいな感じで。

そして落ちぶれ た元指揮者の役は松田さんに入れ替わりました。
この作品での松田さんが、別人のようになっているのはそのせいです(笑)。
そ して、あまり長引かせたくないので、かなり縮小しています(本当は曖昧シリーズと同じくらい長くなりそうだった)

曲 はなんでもよかったので、どこかの「好きな協奏曲アンケート」で一位だったベートーベンの「皇帝」にしました(なんて安直な……)。
音 楽祭なんてよく知らなかったので、いろいろ調べてみたんですが、その中で、ラ・フォル・ジュルネという音楽祭が日本でもあるということで、うわー、こんな 音楽祭行ってみたいな〜と思いましてそれを参考にさせていただきました。
突っ込み所は山のようにある作品だとおもいますが、とてもと ても楽しく書けた作品でした。
うわー、書くのって楽しいなあって久し振りに思えた作品でした。
Ruiブームが来 てたので、やたらRuiを出しているのも特徴です。
皆様から松田さんがかっこいいと誉めてもらえて、姉妹達からも某所でかっこいい かっこいいと言われ、かなり誤解をされたままの松田さんで、今回の同盟作品は終わりです。






永 遠の白い花 びわさんからの頂き物

これはびわさんから「リュカ祭」お疲れ様でした……ということでいただいた作 品です。
もう、その気持ちがすごく嬉しくて嬉しくてちょっと涙したことを思い出します。
びわさんという人は、本 当にこう優しい方で、人を思いやる気持ちのある人というか……何かにつけて、気をつかってくれてこんな風に作品をくれたりします。
私 にはとてもできないことなので、本当に素晴らしいなあといつも思います。
リュカ祭は、皆でやったという気持ちが強いので、こちらこそ ありがとうございましたと言いたいです。
千秋とのだめの結婚のお祝いのパーティ……リュカの複雑な、でもどこかふっきったような晴れ やかな気持ち。
びわさん、本当にありがとうございました!!。





七 夕イラスト あるるさんとこからの強奪物

あるるさんとこは、いつも素敵なイラストをいただくのですが……(って いうか勝手にお持ち帰りするのですが)
一見したところ、これはサンリオ?キキララ?(あ、伏せ字無しで書いちゃった)と一瞬思ったの ですが……よく見ると。
ララの、ピンクのホッペが何かヒゲのように見える……(爆笑)。
キキは、金髪で、これは 私の最愛の少年としかありえない!!。
そういうことで、即お持ち帰りしました。
即決でした(笑)
多 分、これからも金髪の少年が現れるたびにこそっとお持ち帰らせていただくと思います(ぜひ真澄ちゃんもセットで♪)
あるるさん、本当 にありがとうございました!。