だっ て好きだから。





今日もコン ヴァトでのだめといつも通り待ち合わせ。

「むきゃーー!!」

がのだめ が練習室から出てきて何か叫んでる。
自分がのだめに話かけようと手を伸ばすと自分の目の前でのだめが一瞬だけど止まった。
はぁ はぁと荒い息を吐いて。




「リュ、リュカ!ごめん なさい、今日のお茶できそうに無いです!」






そ うだ、自分と約束していた時間よりかなり遅い、きっと今まで練習室でピアノを弾いていたんだろう、のだめらしい。

そ れだけいうとのだめはごめんなさい、と謝ってぴゅーと走っていってしまった。
一体どうしたんだろう

ど うしようもなく気になる。






こっ そりのだめの後を追いかけてみようか、そう考えた。

そしてリュカはこっそりとのだめの後を追う。





自 分より大事なことそれはなんだろう。

のだめの後を追ってついたのは学校から少し離れたカフェ。

カ フェの前に立っていたのはあいつ。のだめの好きなおとこ、千秋真一といったかな。

いつも通りの時間をあいつに邪 魔された自分はとても腹ただしいけど、これから何処にいくのかとても気になる。だけど、のだめは千秋真一という男の車に乗り込んでしまった。





リュ カは後を追うことも出来なくなり一人寂しく家路に戻ることにした。少しだけカフェで休んで。

のだめ。
年 上だけど、何処か変わってる、女性。
そんなところに自分は惚れてしまったんだけど。
きっとあの男もそうなのか、 と思って。

何故か聞いてみたくなった。のだめの何処に惚れたのかを。






+ ++






そ れから数日後、のだめのアパルトマンに遊びにいく口実が出来て。
「あのーリュカ、のだめの鞄にリュカの手帳入ってましたよ?」
「えっ!? 本当?今取りに行ってもいい?」
「もう遅いですが、大丈夫デスか?明日でもガコで渡しますよ?」

「い や、今すぐ使うから!」





ちょっ といたずらにこっそりのだめのかばんに自分の手帳を忍び込ませた。

自分だってやるときやるんだ!





そ してのだめのアパルトマンまで来るとなぜか千秋真一がのだめの部屋にいて。これはチャンスだった。

「あへ〜真一 君はじめてですよね?この人がリュカです」

「え?こいつが?」




丸 でガキじゃねーか、という目でリュカを見る男。

「はい。かわいいでしょー!」

「確 かにかわいいけど・・・」

なんだか気に食わない、という顔をしていて。

「さ さ、リュカソファに座ってください。オレンジジュースでいいデスか?」

「うん」






と ても広い部屋。こんな部屋でのだめ一人住んでいるのかと思うとなんだか守ってやりたい気分になってしまう。
と同時にこの部屋にのだめ と自分一緒に住んだら・・

なんてことを考えてしまって。




こ くん、とオレンジジュースを飲む。

色々3人と話しいると時間がたつ。

時 計を見るともう一時間。

外は真っ暗。


「俺もう帰 らないと」

「え、先輩もう帰っちゃうんですか?」
「明日も朝早いから。」

そ れを聞いたとたんのだめはすごく寂しそうな顔をしてて。僕と別れるときとは違う大人のような寂しい顔。

「明日も くるから」
「はう、分かりました」
それを聞くと安心したかのようにすぐに明るい笑顔に変わるのだめ。

あ あ、あののだめのあんな笑顔を僕も手に入れたい。だけどあの笑顔はきっとこの男、千秋真一私用なんだと思ったらなんだかもうどうでも良くなってきた。

「僕 も帰るよ」
「リュカも?」
「子供はもう寝る時間だからな」
「う、うるさいな!!」
「そ だ。それじゃ真一君、リュカを送ってってあげてください。リュカの家は先輩のマンションまでの通り道だから。」
本当のだめは優しい。 こういう所に僕は惚れたんだ。

「ああ、いいけど。それじゃのだめまた、ほら、いくぞ、リュカ」
「あ、 うん。それじゃのだめ明日コンヴァトで!」
「はーい!二人ともおやすみなさいー!!」


ひ らひらと手を振るのだめはかわいかった。

そして千秋の車に乗せてもらう。

助 手席。ここにはいつものだめが乗っているんだろうな。

そして何を思いながら乗っているんだろう。横の彼氏を思い ながら?

ふるふると首を振るう。そして自分は二人っきりになった今本題に入ることにした。


「ねぇ 千秋?」
すぐには返事は返ってこなかったけど少し間をおいてから返事は返ってきて

「なん だ?」
「千秋はさ、のだめのどんなところに惚れたの?」
それを言うと千秋はぶっ、と吐き出した。

「お 前なぁ・・・、」
はぁ、とため息をついて話し出す

「惚れた・・かはわかんないけどいつの間 にか惚れていた。多分あいつのピアノ。俺好きだから。最初はへたくそって思ったけど、だんだん聞いてるうちに好きになって、絶対あいつをプロにさせてやり たい、そう思った。」

「え・・・?そんな理由?」

びっくりだった。

「他 にあるか?」

僕はそれを聞いてぶっ、と吐き出して思いっきり笑った。

こ の人は面白い。

「な、なんだよっ!!」
単純な理由。

「本 当にのだめのこと好きなんだね。千秋は」

どれだけこれで千秋がのだめのことを好きだってことは分かった。

「はぁ!?」
「な んでもない」


そんなこんなで
笑いながら家路に着いた。

僕 にはかなわないや。でもいつか・・・

「それじゃ、千秋今日はありがとう!」

「あ あ、さっきの話、絶対のだめには言うなよ!男同士の約束だからな」

「大丈夫だよ!お休み!!」



い つか、いつかいつか。のだめを振り向かせるほどのピアノの演奏者になって・・だめだと思うけど告白したい。

あと 今日はちょっとだけ千秋真一という男が好きになった気がする。