本
当の目的は?
偶
然だった、
それはほんの偶然。
オ
レはあの人とすれ違った。
「あれ?千秋じゃない?」
ま
さかこんな道端であのひととすれ違うなんてこのオレは思ってもいなかった。そのため
オ
レは無視して歩く
「ちょっと〜?なんで無視するのさ?先輩にそーゆー態度、冷た
くない?」
ここはパリ。
日
本人はいない。
「と
いうか、オレ、松田さんの後輩になった覚えありませんから!」
無
視しようとしたがしつこく千秋につきまとうために中々無視も出来なかった。
無視
を出来ない理由はもう一つ。日本のR☆Sを任せてもある。
「ふー
んそんな態度とってもいいんだ〜?」
にやりとあくどい笑みを浮かべる松田さん。
「・・・?」
そ
の笑みに気になった千秋は一瞬立ち止まった。
「なんですか・・・」
「俺、
あの変態ちゃんに呼ばれたんだよね?」
「は?」
な
んでこの人がのだめなんかと・・・・
オレは眉にしわを寄せた。
「昨
日ね、あの金髪の峰くんが教えてくれたチャットを見てたらのだめちゃんが入ってきてね、のだめちゃんのピアノ聴きたいなーって言ったらいいですよーってレ
スが来たんだ、だから今日はそれの行く途中」
最
近のだめとあっていない千秋は何も知らなかった。
「お、オレもいまこれからのだ
めの家にいくところなんだけど…ッ」
それは嘘ー
の
だめとこの人を一緒に出来ないから。
というよりもしたくない、もし二人きりにさ
せたらどんなことになるのか…
「え、
そうなの?残念だな」
何が残念だ・・・
本
当は今からマルレにいくつもりだったけど撤回。
そのままオレはのだめがいるアパ
ルトマンへと向かうこととした。
「千
秋くんってさー本当変態ちゃんのことが好きだよね?」
「は・・・?」
い
きなり松田が言った言葉に千秋は松田に顔を向ける
「だっ
て、変態ちゃんのこととなると何かと必死だからさ」
「そんなことー」
「今
だって俺が変態ちゃんのうちにいくっていわなかったら千秋くん、付いてはこなかったんじゃない?」
あー・・・・
本
当にこの人という人はー
何もかもお見通し…
顔
を赤く染めたオレは顔を下に向ける
「千
秋くん、顔真っ赤でかわいいなぁ」
「・・・・ッ。」
松
田からの思わぬセリフに再び千秋は顔を赤くした
この人とい
ると本当に調子狂うー
そ
んなこんなで松田と千秋はアパルトマンにやってきた。
コンコンと元の千秋の部屋
をノックするとのだめがバスタオル一枚で出てきた。
「い
らっしゃいマセー松田さーん・・・ってアレ?先輩じゃないデスか?」
「ってお
前ー!!!!なんて格好してんだ!!!!」
「むきゅー?」
「松
田さん、すいません、そこで少し待っててください!」
ばた
ん!!
千秋は松田を一人外に残し、のだめの部屋の中に入る。
「お
前っ!!なんて格好ー!!!!」
「ぎゃぼっ、まずかったですか?のだめお風呂あ
がりでしたから」
「まずかったも何も!!なんでバスタオル
一枚なんだ!?もし松田さんに襲われたりなんかしたら・・・!」
しゃれにならな
いー
「むきゅー先輩、心配して下さってるんデスか?のだめ
嬉しいデスー!」
「ちがっ!!くっつくな!それより服着ろ!早く!」
無
理やりにのだめにワンピースを着させた。
そしてドアの向こ
うにいる松田さん。
ドアを開ける。
「待
たせてすいません」
「待ちくたびれた」
腕
を組みながら、いらいらしながら千秋を見る松田。
そして部屋の中に招き入れる
「は
うー松田さん、ごめんなさい、」
「いいよ、それより君のピアノの音、聞きにきた
んだけど」
「はう、そうでした」
「松
田さん、のだめのピアノを聴いてどうするんだ?」
オレは頭
にクエスチョンマークを浮かべた。
「んーお手並み拝見。」
「・・・
ふざけんなよ」
「せんぱ・・・・・?」
い
きなり切れた声を出し始める千秋ー
「のだめはそんな安い女じゃねぇ」
「え?」
「は
はっ、さすが、千秋くんらしーねぇ」
「な・・・?」
「そ
ういうところが素敵だよ」
そして松田がいきなり千秋の唇を奪った
「−
−−−−−−−っ!!!!?」
「む
きゃっ!!」
「またくるよ」
結
局松田はのだめのピアノを聴かないで帰っていった。
あの男は何をしにきたの
か・・・
「先輩、大丈夫デスか?」
「あ・・・・・
ああ・・・」
ぐっ、と袖で唇をふいて、のだめを抱きしめた
オ
ワリ。