不 機嫌なマエストロ後書集2



9話(ハギワラ)


9- 1話

R☆Sメンバー@裏軒のシーンから始まります。

マスコミの興味の 対象がのだめと千秋の関係まで及ぶ事になって、裏軒で峰くんとかを詮索するって言うのは、どうかと茶々さんの意見が出ました。
R☆S のメンバーが揃っていて、みんな二人を庇って(特に真澄ちゃん辺り)結局は追い出しちゃう…とか。
もう、R☆S関係ならば、私の得意 分野でありますので、是非やらせてくださいとお願いしました。
(コンサート場面を書くのが最初からプレッシャーだったので、まずとっ かかりを作る意味でも)
でも何故、清良まで出て来たのか、何故BLオチなのか、何故松田さんで締めてしまったのかは自分でも疑問です (頭に虫がわいていたのか…笑)。
「是非いる丼」は私の中でもヒット商品です。

前回で、盗 作問題に関するのだめの気持ちは解決しているので、もう彼女はマスコミに振り回されない覚悟をくくったという意味をこめて、千秋とコンビニの場面を書きま した。
怪しい変装は竹中ミルヒーと姉妹から言われました(笑)。

それから本番前に楽屋で2 人で話をする場面ですが。
本当はコンサート終了後、リュカのプロポーズを受けた後で、2人に会話させようと思ってました。

プ ロポーズ受けるのかと尋ねる千秋。
リュカが自分のことをどれくらい今までずっと支えて来てくれたか、ずっと力になってくれたかを 語るのだめ。
「どうしたらいいんでしょう」と尋ねるのだめ。
千秋は、自分の心をぐっと抑えてのだめのた めに「あいつはお前を幸せにしてくれると思う…」と言ってしまう。

ただこの時点で茶々さんから、千秋を悶々 とさせたまま10話で爆発させたい(笑)ので、コンサート後に2人で会話はさせないでほしいとのこと。
いいよと了解したのですが、そ れならば、ちあのだシーンをコンサート前にもう1つ増やそうかと。
リュカのだばかりじゃあんまりだったので(笑)


9- 2話

大丈夫よ9話は。思いっきり書いてくれれば(笑)。ここが話し合いで一番盛り上がった所だもの!!。

……… と言われましたが、考えてみれば私はこの部分、掲示板にほとんど参加してないんです。

「試行錯誤でいろいろな形 で試してみて、ラストコンサートでその世界観を見事に表現できたって形にする…」。  
「のだめが中々掴めなくて 悪戦苦闘して、最後の舞台でイゾルデに成りきる…みたいなのでもいいのかも…。」

という意見が出てくる中、いや あ、すごく高度な話をしているなあ。その回を書く人はすごく大変そうだなあ。ま、誰か別の人がやってくれるから、いっか……くらいにしか考えてなくて。

と ころがリュカプロポーズをやるよと、ついうっかり口を滑らせてしまい、まるっとラストコンサートまでセットで回ってくることになりました。
そ して姉妹達が必死になって私にこの回がまわってくるように話を調整してくれるんですよね。

「ジョーに、リュカプ ロポーズをやってほしい!!」
「なんとしてもジョー姉様に、リュカプロポーズを!!」
「じゃあ、私はここまでや らなくちゃ!!」

………皆、私のために、無理しすぎです(涙)。

さ て、もうこれで後にはひけなくなってしまった私。
しょうがないから、掲示板を最初から読み直し、その上でまとめ直すことにしました。
そ の作業に2週間!!(ここで時間をくったんだよ)。
それから、まずコンサートプログラム作成にかかります
曲は皆 がピックアップしてくれたものがあったので、もうそれで決まりました。

バッハ 2台のチェンバロのための協奏曲 第1番ハ短調BWV1060(リュカといえばバッハ)
ラフマニノフ 組曲 第2番(千秋との思い出を重ねて)
ガー シュウィン アイ・ガット・リズム変奏曲(なんとなく楽しく)
オペラ「トリスタンとイゾルデ」より「前奏曲」と「愛の死」(ムラムラ の集大成)



さあ、コンサートシーンを書こう(渋々嫌々)。

2 台ピアノの配置。
多分、一般的であるというピアノ同士を向かい合わせた配置にしました。
上手(客席から みて右)がのだめ、下手がリュカ(左)。
その場合、最後に1台になる時にはどうすればいいのか悩んでいたら、レベッカさんがアド バイスを(ありがとうエイミー泣)。

「ピアノの配置ですが、連弾時は普通舞台上に1台かなと思う。
1、 ガーシュウィンの後に一度二人退場→ピアノを一台片付け真ん中にセット→演奏者再登場(不自然ではない)
2、ガーシュウィンも連 弾にしてしまって、バッハラフマ→休憩(ピアノを一台に)→ガーシュウィントリスタン」

よし、この場合は2 を選ぼう。
まずはバッハからだ。

あれ?

…… ちょっと待て。

チェンバロって何?楽器の名前?

チェンバロのための協 奏曲を何故ピアノで弾くの?。

???。

というところから、まず挫折 (早っ)。しょっぱなから行き詰まりました(笑)。
そしてまたレベッカさんにすがるようにして助けを乞います。

「チェ ンバロについてですが、音の強弱の調節ができない、現在のピアノの前身のようなもの。
バッハ〜ベートーベン位までの時代はピアノはま だまだ未発達だったそう。
のだめがサロンコンサートで弾いたイタリア協奏曲も千秋が弾き振りしたピアノ協奏曲も、元はチェンバロの曲 (確か)なので、現在のように大きなホールで演奏する時はピアノを使うのが一般的。
ピアニストがチェンバロを弾くってことはないと思 います。(チェンバロ専門奏者がいます)」

とのことでした。ああ、納得。

そ してこの曲について調べていくうちに、このバッハというおじさん(「近代音楽の父」をおじさん呼ばわりかよ!)自分が作曲した協奏曲のほとんどを、チェン バロ協奏曲にアレンジしているらしい。
楽譜は残ってないけれども、研究者達によるとこの曲は「オーボエとヴァイオリンのための二重協 奏曲」であるだろうという説が有力なそうで。

……なんで、そんな訳のわからないことをしたのかな〜ってここでも また疑問。

そしたらあるところでこの一文を発見。

「バッハほどの天才 であれば、楽器とは常に進歩するものであるという簡単なことなど当然解っていただろう。
逆にむしろどのような楽器を用いても、自分の 作品は変わらない価値を持つことを誰よりも理解していた。」

うーん、そうなのか。バッハさんって……やはりすご い人だった!!(何を今更)。
素晴らしい、バッハさん!!。
最高だ、バッハさん!!。
も う、二度と、貴方について調べることはきっとないだろうけどバッハさん!!(笑)。


さて次 はラフマニノフです。

ここで、私はとんでもない思い違いをしていたことを白状します。

エ イミーがピアノデュオ曲としてあげていたのは、ラフマニノフの2台のピアノのための組曲第2番。
私が、あ、それは大学時代に千秋との だめが2台のピアノで弾いた奴か、それなら千秋が弾くパートをリュカに弾かせればいいだけだよね…と思っていたのはラフマニノフのピアノ協奏曲第2番。

全 然別物ーーーーーーーーーーーーーっっ!!(自爆)。

もう、どうしよう、と思いエイミーに相談。

「ちゃ んとした舞台でのリサイタルで、ピアノ協奏曲を2台ピアノ・・・あるんだろうか?。
あの千秋の弾いたオケ部って伴奏みたいなもので難 易度としては高いとは言えないと思うし・・・。
どちらの曲にしても、「ラフマ〜2台ピアノ〜のだめ」の連想には変わらないですが、ピ アコン2番の方が書きやすければそのままでも。」

すびばぜん……もう、そのまま、ピアノ協奏曲の方で行っちゃい ました。ごめんなさい。


そして、劇団四季好きのベス、お薦めの一曲、ガーシュウィンの ミュージカル曲「アイ・ガット・リズム」。
これは、本誌でRuiが弾いた奴だそうですね。

ベ スに送ってもらった動画を見たり曲を聴いたりしてたら……どこかで聞いたような気がする。
もしかしてと思い、実家に帰って屋根裏部屋 のダンボール箱の中を漁っていたら……。

出てきました!!。

劇団四季 ミュージカルパンフレット「クレイジーフォーユー」宮崎県延岡市公演!!。

………行った記憶も、話の内容もさっ ぱり覚えてないのに(もう痴呆症)この曲だけは耳に残ってました。
だから、まあ、この曲は楽しく書けたかな〜(4曲の中ではだけど) という感じです。





9-3話



そ して大トリ。
オペラ「トリスタンとイゾルデ」より、第1幕前奏曲と第3幕「愛の死」

……こ れは、もう、最初から誰か私をヘルプミー状態でした。
またそこで、斎槻さんがいいタイミングで、掲示板に書き込みをくれたんですよ。

し、 し、し、し、師匠〜〜〜〜〜〜!!。

「愛の死」まるっと 1 曲 押しつけました。

も う、そちら方面に足を向けて寝られませーん(涙)。
以下・斎槻さんとのメールのやり取りです。

「先 ず、編曲を考えるときに、クラシックとして考えるのか、若しくは他のものとして考えるのかです。
クラシックとして考えるのなら ば、現代音楽風に編曲するのは難しいと考えてください。
なぜかというと、そのように"他の要素"を入れることで、それは"クラ シック"ではなくなるからです。
でも、もしリュカが新しい物として、つまり"編曲"というより"改変"かな?
そ ういう風に、するのならば、現代曲風にすることは可能です。
ワーグナーでしたら、著作権も切れてますから。
言 い方としては編曲で良いのだと思うのですが……御免なさい。私もなかなか作曲の方は(今習っているとはいえ)、まだまだ素人レベルでしてね(汗
情 けないのですが、専門はピアノなので……。
ええっと……まぁ私の分かる範囲で!
先ず、聞かせてくださ い。
トリスタンとイゾルテでの、どの曲を編曲しますか?
数曲組み合わせますか?それとも一曲ずつ?
組 曲としてするのか、一曲として成立させるのか、とも言って良いかもしれない。
ええっと。
全部を演奏する のは無理です。だって、全部で確か240分くらいかかる(笑)
一曲ずつやるなら、組曲ですよね?
数曲組 み合わせるなら、それは編曲ですよね?
んと……、そうだな、わかりやすく言うなら。
@ イイトコ取り、 一曲にしましょう作戦
あーええっと、カルメン幻想曲ってありますよね。サラサーテの。清良が弾いてたヤツ。
あ れは、結局「カルメン」というオペラの中の数曲の有名なテーマをあわせたものなんです。
そういう風にするのか。
A  好きな曲を数曲選んで、組曲風味にしましょう作戦
曲の中から数曲選んで、其れを組曲風味にする。
えーっ と……あ。そうか。ペトルーシュカからの3楽章と同じと考えてくださいな。
バレエ音楽のペトルーシュカから、3曲選んで編曲した もの、ということなんです。
ということで……取り敢えず、其処をどうすることにしたのか、を教えていただけると。少し編曲案を考 えられるかと」

ごめんなさい。
其処をどうすることにしたのかと言われてもどうしたらよ いのかがまずわかりません(涙)。

エイミー(第2の師匠)にお伺いをたてたところ。

「あ くまでも借りたいのは「トリスタンとイゾルデ」というオペラのストーリ性とイメージなので、どの曲を使ってもいいと思う。
で、私は単 純に、
“『zephyr』リサイタル”のプログラムの中の一曲として、
“楽劇「トリスタンとイゾルデ」 より「前奏曲」と「愛の死」”
(全部の曲の中から「前奏曲」と「愛の死」の2曲を取り出して、演奏する。オケでもこの2曲だけを 演奏会形式(歌付き・芝居無し)でやるというのは実際のコンサートでもよくある組み方のようです)
という形で考えてたけど…。 (一応、Aの好きな曲を数曲選んで、組曲風味にしましょう作戦 になるのかな?)
でも、斎槻さんのおっしゃる @イイトコ取り、 一曲にしましょう作戦 も面白いなぁ!と思ったwそうか、そういう方法もあるんだなーなんて。
@にしてもAにしても、「前奏曲」と 「愛の死」を入れることは可能。
@だったら、「トリスタンとイゾルデ幻想曲」(あくまでも仮)というタイトルの『1曲』にしよう ということ。
なので、上記の2曲+他の何曲かの旋律を繋げたメドレーみたいな1曲。
Aだったら、「トリスタ ンとイゾルデ組曲」(もちろん仮w)もしくは「楽劇トリスタンとイゾルデより○○・△△・□□」というタイトル。
中身は、独立した複 数の曲からなっている。
ただ…。
あまり曲を増やすと、文字に起こすの大変…?参考に聴く曲も増えるし… w だから、どういう形にするか(@かAか)と、何曲(どの曲)使うか、は、ジョー姉さまのやりやすいような形でいいと思う
で、 それとは別に。。。
斎槻さんのおっしゃる「クラシック」か「現代曲風」にするのか、ということだが、@にしてもAにしてもこれは これで考えなくちゃいけない。
で、リュカの仕事としては…。
「クラシック」の場合。
@ なら、オケ譜をそのままピアノ連弾曲(メドレーの形)に編曲する。
Aなら、オケ譜をそのままピアノ連弾用(独立した数曲)に編曲 する。(「愛の死」はすでにあるピアノ譜(リスト編)を利用してもいいかも)
「現代音楽風」の場合。
@ なら、原曲を元に現代曲風にアレンジしたピアノ連弾譜(メドレーの形)を書く。
Aなら、原曲を元に現代曲風にアレンジしたピアノ 連弾譜(独立した数曲)を書く。」

………ますますわからなくなってきたハギワラ。
すでに2 人の会話についていけない。
この時点でパニック状態。

落ち着け〜、落ち着け〜はあ、はあ、 深呼吸。

あまり長いと斎槻さんが大変だし遅くなってしまう。
リレーも旬のものだと思っ ているから、あまり間は空けたくない。

さんざん悩みに悩んだあげくが

「A 組曲形式で(メドレーは難しそうだからって思ったんだけど……この組曲と指定した時点でもう勘違いしてました、私)。
リスト「愛の 死」 の1曲だけを、本当に負担にならないくらいに、おおざっぱに1台のピアノの連弾用にお願いします!!。
リュカだから現代音楽風 で。(←この現代音楽風というのがまた第誤解大会)」

とお願いしました。
もう最初からリュ カノダの集大成として、官能ムラムラのこの「愛の死」場面でフィナーレを迎えようという話し合いが行われてきていたし、もうこの曲だけなんとかなれば他は どうでもいいや状態。
斎槻さん、本当にお忙しいのに、論文にコンクールに録音にそれどころじゃないのに、私の訳わからない要求に「愛 の死」リストの楽譜まで手に入れて、デュオ用に編曲してくれると約束してくれました(っていうか押しつけた?)。
じゃあ、もう私は 「前奏曲」を適当に書けばいいのか(今、思えば、組曲を斎槻さんが書いてくれるからなければなくても良かったのでは……汗)。

と いったところで。

その。

適当、ていうところの、どの辺りまでが 適  当 なのかがわからないーーーーーーーーーーーーっっっ!!

「トリスタン和音」って何ーーーーーーーっっ!!。
「ラ イトモティーフ」って何よーーーーーーっっ!!。

日記で泣いていたら斎槻さんから再メール(本当に優しいなあ、 この人は)。

「・ ライトモティーフ
短い動機です。動機というのは、モチーフ。メロディー の一番小さい単位だと思っても良いかもしれません。
そうだな、誤解を恐れず、わかりやすく言うのなら。
お/ど/ る/大/捜/査/線/で、M井さんのテーマ(G-G/r/o/o/v/e)ってあるでしょう。
どんどん・どんどん・という音から始 まって、タラッタタラッタタッタター、っていうの。
アレを聞くと、「あ、M井さんだー!」って思う。笑。
あれが M井さんの動機。ライトモチーフ。
人物を表す為の、最小のメロディライン。
M井さんのテーマってとても力強いけ ど、アレを転調したり、和音の響きを変えると、M井さんの「感情」を表すことが出来るようになる。
弱々しく短調で弾けば、弱っている M井さん。
和音で重厚かつ力強く弾けば、意気揚々としているM井さん。
みたいな感じ。

ト リスタン和音。
トリスタン和音というのは、要するに減五短七という和音なんだけど……まぁこれも端的に言うなら「暗く安定はない音」 かな?。
役割も持たない和音。機能的でない和音。
一般的な和音っていうのは、役割を持ちます。
例 えばだけど。
「シレファソ」という音を弾いてみると、どうしても「ドミソ」に行きたくならないですかね。
トリス タン和音は、そういう風にならない音。
ワーグナーは和音に機能を求めなかった。
兎に角雰囲気を出す和音を求め た。
……と思ってもらえれば……まぁいいかな??多分。」

わ、わ、わ、わかりまし たーーーーーっっ師匠ーーーーーーーっっ!!。
本当はわかってないけど、M井さんのテーマっていうあたりで、なんとなく感覚は掴めま したーーーーーーっっ!!。

そしてエイミーに「トリスタンとイゾルデ」が詳しく載っているサイトを教えてもら い……。

何が何やらよくわからないままに、曲以外のあらすじなども含めてやっとの思いで書き上げました。

と ころが。
私に、現代風にデュオ用に編曲など、できる筈がない。
斎槻さんに「リュカだから、現代風で♪」とかなん とか言っておきながら、自分は全然、現代風でなかったのーーーーーーっっっ。
だから斎槻さんが自分の書いた「愛の死」場面と私の書い た「前奏曲」が違うことをすごく気にして。

「現代風にという事だったので、むちゃくちゃな編曲してあるんですよ (汗)私。
と言うのも、「愛の死」だけではなく、他の曲も使ってあるんですね。
だから、「変奏を施した」に近い んです。
もし、そのままやるのであれば、リストの編曲のままを元に、2台のためにを仕上げるべきだったかも。」

…… ちょこっと文章を変えてくれました。
と言っても、やはり私の「前奏曲」と斎槻さんの「愛の死」は、全く別物になってしまい……。

あ あああああ、斎槻師匠。本当に、その折は、本当に、本当に、失礼致しましたーーーーーーーっっっ!!。

そんな訳 で。
何が何やらよくわからないまま。
斎槻さんや、エイミー、もちろんメグ、ベスにも、迷惑をかけまくったあげく にさんざん遅くなってしまうハメに……。

そして最後のリュカプロポーズ。

皆 がシンプルでいいって誉めてくれたんだけど……違うんです。

もう あ れ 以 外 書 け な か っ た ん です。

とにかく悔恨の、9-3話でした。





9- 4話

もう、抜け殻状態で書いたので、あまり記憶にありません(涙)。

た だ、どうしても書きたかったのが。
リュカが「決めていたんだ。最初から」という場面と。
のだめが「リュカ、ごめ んなさい…」と泣く場面。

後は何が何だかもうさっぱり。

千秋は全然動 いてくれないし。

メグの千秋は情熱的な千秋。
ベスの千秋は苦しみぬいて答えを出す千 秋。
エイミーの千秋は行動的な千秋。

私の千秋は……なんだかじじくさい(笑)。
ただ呆然と突っ立っているだけ。
仕方がないんだ、俺にはのだめを奪い返す資格がないんだと最初から諦めてい る。
……トリスタン的思考?

もう、この回を書いたらもう、サイトをしばらく休止し ようと決めていたんですよ。
それほどまでに9-3話のダメージが大きかったんです。
どのくらい休むかわからない から(もしかして半年〜1年とか)せめて悔いの無いように、出したい人を全部出してやろう……ということで。

Rui、 黒木くん、ターニャ、ユンロン、フランク、あげくにはポールまで出て来てもらいました。
リュカにはしっかり「是非いる丼」を食べても らいましたっ!!。
もう、思い残すことはありませーんっ!!。
このまま、私はひっそりとのだめ界から去ろうと思 いますーーーーーーっっ!!。もう、そっとしておいてーーーーーーーーーーっっ!!。

って思ってました(笑)。





10 話(茶々)

渾身の9話に感動しながらも、またしても大きなプレッシャーを感じつつ…。
ハギ さんの次はプレッシャー感じるのよ〜(レベルについていけるのかな?って。ほんとに)

この回は一番楽させて いただきましたよ。だって、元ドラマネタを基本に組み立てたんですから。

ジーンネタ

そ の1…バスタブでいちゃいちゃ
その2…勘違いでプロポーズ

最初は元旦の描写からス タート。ハギワラさんのクリスマス描写同様、真夏に真冬で暑かったです。でも、楽しかった。
勤め開けのホステスと初詣は、旦那の話を 元に考えました。地元の旧友と大晦日に集まって、小さなスナックで年越しし、その後はホステスさん達と近所の神社でお参りするのが、恒例の行事だったんで すよね。
結婚して最初の年はそれに加わってみました。カウントダウン直前には蕎麦が配られたり…面白かったです。


… で、ここで肝心なのは千秋を窮地に追い込む事(笑)。肉体的にも限界まで追い込んでみたんですよね。

パー ティーでは、またしてもジェントルマン登場(好きだね〜)。ゼフィールの影の立役者を出してみました。

肉争 奪戦…ジーンのモモンガを追いかけるような場面があって欲しいなと思って、その雰囲気で書いてみました。

… で、バスタブ、押し倒し(笑)。
ここはどの程度まで行けるのだろうか?悩みましたね〜。
やっている行為は犯 罪に近いものですから、そこら辺はドキドキしましたね。
でも、9-3を見たらえげつない位になった方がバランスが取れると思いま して、遠慮なく暴走させましたよ。
千秋好きな人はどう思うかな?って不安でもあったんですけどね…意外に好評でした。

オ チはもちろん、ずぶ濡れ…。これも一応、濡れ場と位置づけられていたんですよね、実は。

そして、リュカ登 場。
ここは場面変換を冒険してみました。ころころ変わるので、分かりづらいかもしれません。
確か、ドラ マがそんな感じだったと思ったんですよね。
元彼(教授)といちゃついている所に、今彼(白石くん)がやってきて、鉢合わせ?って 思ったら、そうならなかったみたいな…。

まあ、ここでお互いの気持ちは分かったわけなんですけど、だからと いって、一緒にはなれない。
この時点で、彩子さんの事はのだめには伝わってなかった事が発覚。
「こいつ 知らなかったのか?」ってね…。

そこで、千秋がのだめに伝えるのですが、どうやって伝えようかで、ちょっと 議論。
今回は私の意見を押し通してしまって、手紙の追伸でサラリという事にさせてもらいました。

こ こに来て、のだめの例の曲が再登場。二人を結びつけるアイテムとして使わせていただきました。


時 は過ぎて1月半ば。またしても、佐久間さん登場。
公平な目で若き音楽家達を見守っている…そんな存在として重宝させていただきま した。

「3つのロマンス」これはレベッカさんの選曲。
一つの曲を介して、二人の間 でやり取りさせたい、という話が出たときに、「この曲もそんなイメージなんですよ。」って教えてくれました。
今回も手紙の部分で の引用だけだったのですが、何も知らないのでは書けないと思って、自分なりに本を借りたり試聴したりと調べたのですが…嵌りましたよ。


ク ララ・シューマンという女性自身は実に興味深い方なんです。ロベルトとの関係とか、ブラームスとの関係とかも、とっても素敵なんですよ。自身も有能なピア ニストでありながら、8人の子供を産み育てて(本人はこんなに欲しくなかったらしいんですが 笑)、夫を支え、夫の死後は彼の曲を広める為に演奏旅行に出 かける。そんな彼女をブラームスは献身的に支えるんですよね。そのような関係の中で、それぞれの音楽が生み出されていくんです。

こ の「3つのロマンス 作品11」も気に入ったので、今度、購入しようと思っています。
この3人の話を思い浮かべていると、ハギワ ラさんの「約束」という作品が思い浮かぶんですよね〜。


さて、そんな中、事故が起こり ます。
千秋は居ても立ってもいられずに飛び出す…これもジーンネタ。
そして勝田に向って叫ぶセリフ
「い いか!よく聞け!!俺は有明海の何万種類の生物なんかよりもアイツが大事なんだ!!そんな小さい男なんだ!!」
これを千秋に言わ せたい…って言う私の願望をそのまま表現した2度目のプロポーズ。

しかし、複雑な思いで受けるのだめ。

あ かるさんが指摘したとおりに
「一緒にいよう」
は二人にとっての鬼門のセリフなんです。

の だめが千秋に距離を置く理由は、盗作問題もそうなんですけど、ここも大きな原因だと思うんですよね。
千秋が望む物を自分は与える 事はできないと思う限り、うんとは頷けないんじゃないのだろうか…ってね。
「千秋がさびしんぼを克服しない限りは、二人は一緒に はなれないよね。」って思うんです。
この時点では、まだそこまで行っていない。

リュ カが去った後は二人だけの問題に突入していきます。ここはジーンでもクライマックスに持っていった所でもありますので、外せませんでした。





11 話(びわ)

11話はR☆Sのコンサートがメインの回でした。

と いうことで、またしても演奏シーンです。
リレー中、全部の回で演奏シーンがあったので、音楽音痴の私はたいそう苦しめられました (笑)

10話の段階から、R☆Sとのだめのコンサート、どちらが先か?
時期は?
アンコールで「名もなき曲」を演奏させよう。そこで千秋にピアノを弾かせたい。

などな ど、熱く語り合いました。

演目は、エイミーがいくつか案を出してくれていたので、そこから「ラ・ヴァルス」 と「グレート」を選択。

協奏曲「フルート協奏曲」は、協奏曲を探していて、あ、フルートっていいかも、と音 源を聴いて私が独断で決めた曲です。

で、色々調べるうちに、トリスタンとイゾルテの「愛の動機」に似ている 箇所があることが判明。
これは本当に全くの偶然でした。
それもこれも、ジョー姉さまの素敵なゼフィール コンサートのおかげでしょう。
せっかくなので、11話で「トリスタンとイゾルテ」をちょこっと引用しました。

ミュー ザ川崎について。

私は行ったことがないので、一体どんな場所なのか、どんな雰囲気か、というと事が非常に気 になり、HPだけでは足らずに姉妹に尋ねました。
会場入り口の様子は?ホワイエは?飲み物とか飲める?アンコールの曲はどのよう に発表されるのか?などなど。
メグ姉さまとエイミーが色々と調べてくれて助かりました・・・が!その割りに話に生かされていなく て・・・これについては、本当にお手数かけました・・・。

そしてこの回で重要な、のだめの気持ちについて。
千秋が演奏する「名もなき曲」を聴いて、のだめはどう感じるのか?
別れの決意はいつなのか?

の だめには、音楽家として自身を確立したい思いと、千秋を愛する女性としての思いがあって、千秋の愛に応えたいけれど千秋の望むものを自分は与えられない、 そんなジレンマを抱えている・・・。

その辺りを考慮しながら、恥ずかしながらのだめと千秋が一夜を共にする シーンを書かせてもらいました。
別れるから最後に、という風ではなくて、ただ気持ちに素直に従った、私としてはそんな感じで書い たシーンです。
千秋の気持ちも、のだめの気持ちも切ないなぁと、自分で書いているくせに、自分も切なかったです。

ジョー 姉さまから絶賛していただけた(笑)シーンでもありますv

この回も色々と訂正をしています。
私 は指摘されるとどうやら嬉しいらしい、ということが自分ではっきりと分かった回でした。
ただただ、姉妹達の協力に感謝vなのでし た。




12話(レベッカ)
めっぽう短い12話でスミマセン;
とりあえず、のだめが千秋のプロポーズを一度断った上で、
リサイタルのピアノに乗せて想いを表現する、という展開を重視しました。

実は、ちょうどびわさんの11話が上がってきた時期、プライベートでちょっとトラブルがありまして…。精神的にいっぱいいっぱいだったん ですよね〜。12話書かなきゃなんないし、里帰り出産で実家に戻らなきゃならないし、その上、実生活での大ダメージ(苦笑)正直きつかったですが、でも、 12話を書いていれば現実逃避できるというか(笑)思ったよりもスムーズに仕上げることができました。

初の演奏シーンでしたが、…やっぱり、難しいです。。。
演奏シーンばっかりだったびわさん!本当に大変だったよね…!;;でも、とても楽しく書けました。読んでいて、のだめの演奏が、音が、聴こえてくるような…そんな文章になったらいいな、と心がけながら書いたつもりです。
選曲・プログラムは、本当に独断です。
演奏にメッセージ性を持たせるというのがどうしてもやりたくて…。

姉さまたちにもいろいろと曲を提案していただいたにもかかわらず、完全に一人で選んでしまって申し訳なかったです…!
ごめんね姉さまたち…!



姉さまたちにもいろいろと曲を提案していただいたにもかかわらず、完全に一人で選んでしまって申し訳なかったです…!
ごめんね姉さまたち…!

ヘロヘロで何とか仕上げた12話。
もはや、抜け殻と化したエイミーはまるで使い物にならず。
13話のフィナーレは本当にお役に立てませんでした…。
ごめんね姉さまたち…(ぱた)








〜 最終話 あとがき(茶々)〜


最終話は、かなりキツいスケジュールで、強行させてもらい ました。

クライマックスを、それぞれ書き上げなければならなかった3順目が回ったばかりで、みんな真っ白に なっている事は十分に承知してたのですが、強引に(鬼)。

レベッカさんの里帰りが8月の中旬で迫っていたん ですよね。
ご実家はネット環境が整ってないという事も知っていまして、リレーの途中で「姉さんの所はフロッピーディスク使えます か?」って話も出ていて…。
そこまでに12話が完成できればいいかも…それくらいで構えていたのですが、そのうち彼女自身がとっ ても忙しい状態になってしまって、もしかしたら12話は無理かも…なんて事も考えていました。

しかし…びわ さんの11話が上がって、そんなに経たないうちに、12話が上がってきました。しかも、ほぼ完成形で。

実は そのちょっと前に「リレーの事なんて忘れていいから、自分のことだけを考えていてね。」って言おうと思っていたんです。ここまでみんなで仕上げたんだか ら、これはみんなの物であるんだし、このまま未完成になってもいいのではないかと…(実の所)。

でも、仕上 げてくれたんですよね。大きな責任を感じながら取り組んでくれたんだな〜って感動してしまいました。
こうなったら最後のゴールは 一緒に迎えたい…なんて事を考えてしまって…

「ダメ元でいいから、8/12までに完結させたい。」って宣言 したんですよね。

「無理。」って言われる事は百も承知の上で…。

そ れなのに、流れだけ決めてくれれば、書けるところまで書いてみるよ。
って事で、みんな頑張ってくれたんですよね(号泣)。


流 れは、何となく浮かんだ物を採用してもらいました。

空港での別れ→キャストをぞろぞろ登場→飛行機での、の だめの号泣シーン→NYの空港で再会→3度目のプロポーズでハッピーエンド。こんなイメージ。

のだめの新天 地をNYにしたのは2/17に別れて、2/17に再会して結ばれるというマジックを使える場所がアメリカだったから。西より東の方が時差が長いのでここだ な〜って(そんな理由)。

ほぼオールキャスト出演はハギワラさんの力のお陰。もう、本気で惚れてしまいま す。こんなにバラエティーに富んだエピを2日くらいで書き上げたんですよ。次々に更新されていって…その勢いは凄い、神業!!

最 後に空を見上げる場面で〆てちょうだいってお願いしたのは、ドラマ仕立てになるかな?と思って。それらが全て飛行機の上ののだめに繋がるような感じに…そ う思ったんです。

飛行機でののだめ号泣は、ジーンのタクシーでのイメージ。ここでの回想シーンはそれぞれの 担当者に書いてもらいました。読んでいて懐かしいな〜なんて感慨深く思ったりして…。

ジーンの最終回も、最 後が仁子の号泣で終わって…それが不評だったんです。
泣いて悔やむくらいなら別れなければ良かったのに、後味悪いって…(苦 笑)。
でも、そうじゃなくて、仁子もこういう気持ちだったんじゃないのかな?って、今になって思うんですよ。
思 い出はここにある。嬉しい。ありがとう。ってそんな感じじゃないのかな?

明けない夜はない…この表現は好き なんですよね。飛行機の上で夜明けを迎えたことは一度しかなかったのですが、それを思い浮かべて書いてみました。


空 港での再会、プロポ。
これは早い段階で突然思いついて、書き留めておいたものでした。(洗濯してた時だったかな?)
こ こに至るまでの道のりは、当然ながら未知ではありましたけど。

実はこの話、12話でほぼ完成されているもの なんですよね。千秋はこの時点で見守る事を決意して、見送った。
でも、その後は再プロポーズ。その間に何があった?気持ちが大き く変わる重要な場面でもあるのですが、私は思い浮かばなかったんです。たぶん、ミルヒーが何か仕掛けるとは思いましたが、何を?

そ んな肝心な部分を書いてくれたのはびわさんです。説得力も十分にあって、彼女の才能に改めて感服しました。

そ して、プロポーズ…。
これらの話を全部受け留めて、ラストシーンを書き直しました。

「そ れでも、俺はお前がいい。」
この台詞が千秋から出てきた時、本当にホッとしたんですよね。
ああ、良かったっ て(笑)。ここが私の中での着地点だったのかもしれません。

最後の最後で12話の指輪が出てきたのですが… それまで持ち歩いていたのか…千秋(笑)。
自分で書いていて、ちょっと不思議に思ったもので…。多分、彼の事だからポケットに入れっ ぱなしで忘れていたのかな?(笑)

最後、完結の文字を自分のブログで見た時は、目が潤みました。本当に完成 できたんだ〜って喜びと、ああ、終わっちゃったという寂しさの、入り混じったような感覚でした。





〜 最終話 あとがき(ハギワラ)〜

メグ姉が、8/12までに完成させたいって言った時。
真っ 先に「無理ッッ!!」って言ったのは、実は私でした(笑)。
もう、その時は頭の中が真っ白に燃え尽きていて、もう何も考えられないよ うな状態だったんです。
でもどうしても皆でゴールしたい……というメグ姉の強い意志が伝わり(本当にこの人はリーダーシップがあるな あ)その熱意に動かされて、半分壊れかけた頭を動かすことにしました。

大筋の流れはメグ姉が決めてくれていたの で、私は余白を埋めるのみです。
とにかく「脇キャラはまかせろ」と言いました。
裏軒のシーン……清良が妊娠して いたのは、やはり新しい命を迎えるベスとエイミーのことを考えながら書きました。
松田さんはとにかく入れたかったので。
谷 岡先生の「おなら体操」ネタは明らかに、最終回の感動をぶちこわしたと思ってます(ゴメン)。
ターニャと黒木くんもちょっと書いてみ ました。この二人にも幸せになってほしい。
フランクは相変わらずオタク生活です。
ユンロンは実はフランスで焼き 栗を買うシーンだったんですが、どうも未所有のコミックスでは中国に帰るらしいということで、急遽舞台は中国に、焼き栗は天津甘栗へ。
ど うしても出したかった「是非いる丼」ポール、テオ、シモン登場。
彩子さんは、この物語のもう一人の主役(と勝手に思っている)ので、 特に思いを込めて書きました。
のだめのウェディングドレスはやっぱり手作りだろうとヨーコ、辰男、佳孝。
三善家 の人々も楽しく書けました。まさか雅之パパまで出てくるとは、私も突っ走りすぎだろうと思いましたが。
無理矢理リュカRuiにしてし まったのはもちろん、私です。このカップルイチオシなんだけどな〜。
そして回想シーン。のだめの一人称は難しかったです(笑)
も う、少しでもパソコンを使ってると旦那から睨まれるし、なんとか、でもなんとか最後まで書きたくて、携帯を使ってまで書いたのが、菊池と舞子のシーン。
ち なみに携帯で文章を書くのは初めてです(書きづらい〜)。

もう、3日間くらい、「不機嫌なマエストロ」のことで 頭がいっぱいで、忙しくて苦しくて、でも最高に楽しく充実した最終回でした。

メグ、ベス、エイミー、そして読ん でくれた方全てにお礼をいいたいような気持ちでした。
本当にありがとうございました。





レベッカ

リレー創作という貴重な経験をさせていただき、そしてたくさんの素敵な方々と
お知り合いになれて、本当にありがたかったです。
確かに大変だったし、難しいこともあったけれど、すごく楽しかったです。
お読みいただいた皆様、温かいお言葉をお寄せくださった皆様。
それから、もう一人の姉妹として心強いエールをくださったみかんさんvvv
本当に、ありがとうございましたーー!!

そして、一緒にこの大事な作品を紡いできた大切な姉たちに、
心から感謝の気持ちを伝えたいです。
ほんとうに、ありがとうーー!!!!(抱)