不 機嫌なマエストロ後書き集1




1話(ハギワラ)

茶 々さんと、何かリュカを絡めてリレーでもしようっていう話になって。
リュカつながりで、びわさんとかみかんさんとか誘ってもいいな、 レベッカさんは茶々さんが直接勧誘してくれました(笑)。
みかんさんはお忙しそうだったのがありありで結局誘う勇気が出なかったので すが……応援隊長として5番目の姉妹に。

何をやるか。
とりあえずドラマのパロディでもやる かと。
いろいろ候補があがったんですが、なかなか皆が全員見ている…というドラマがなくて。
その中で、私以外の 全員が見ているお薦めのドラマがあったんです。

それが月9ドラマ「不機嫌なジーン」です。

私 はもうなんだって良かったので、じゃあそれにしようか!!ということで。
そのドラマをレンタルして1話だけ見たんです。

内 野聖陽がすっげえキャラクター濃い(笑)……というのがまず第一印象で。
竹内結子もとても可愛くて、生物学的なことが満載で、すごく 面白かったのですが、時間がなかったので1話しか見れませんでした。
それは内野聖陽演ずる有名な教授が、学生であった竹内結子演ずる 仁子(ジーン=遺伝子)とつき合っていたにもかかわらず、部屋に女を連れ込んでる最中を目撃されて、こっぴどく振られるシーンから始まってました。

よ く雰囲気がつかめないから、とりあえず1話やっていい?と聞きました。

最初に千秋とのだめが喧嘩をして別れると いう回でした。。

この時の喧嘩は、もうのだめが、ひっで〜よ!そりゃあ人としてあんまりだろう、千秋可哀想…… と思わず非千秋派でも同情してしまうような決定的なもので。
もう、千秋にのだめの顔は二度と見たくないと思わせるようなものにし ようということでした。
千秋の誕生日に調子のいいことをいいながらすっぽかすのだめ……というのは茶々さんのネタです。

の だめがコンヴァト卒業前です。
この時期に、のだめはどういう状態にあるだろうと話し合いました。
プロのピアニス トの経歴とかを見ると、コンクール入賞、師について修行、学校に通う、と何種類もありました。

ちょうどこの頃、 本誌ではのだめの山場を迎えようとしている真っ最中でした。
のだめが音楽に向き合い始めたって感じになっていて、その姿勢をヨーダも 認めたらしく、この前、べーべちゃん一応卒業した所。
そしてだめが千秋から巣立ちしようとしている最中。
な ので、普通に卒業後の進路を模索している状態から始まった方が、原作ストーリーとは繋がりやすいとのことだったんです。

千 秋は世界でかなり知られる指揮者になっており、音楽事務所からいくつか誘いが来ているけれど決め手に欠ける、その差にあせるのだめ。
こ の頃からダークサイド案も匂わせていようということで、ある有名なピアニストのところに弟子入りできるチャンスが飛び込んだということになりました。
た だこの時期、師匠のこと何も決まってなくて、名前も………と伏せ字です(笑)。
場所もオーストリアに勝手に決めましたが、特に姉妹か ら文句も出なくて。

この2人が別れるとしたらどういうシチュエーションだろう……と真剣に考えました。
千 秋はすっぽかされ泥酔し、父雅之氏とのだめをかぶらせて、置いて行かれるという不安から、ひどいことを言ってしまいます。
そしてのだ めの一本背負い(どーーーーん!!)。

多分、いざとなると覚悟を決めるのはのだめ。
後ろを 振り返らない。

千秋はただ取り残される……という悲しい話になってしまいました(涙)。

……… 感想としては、よく訳のわからないまま書いて、すぐに茶々さんが2話を書いてくれたので助かったという記憶しかないですね。
ミツさん が、イラストをいただいたのがとってもとってもとっても嬉しかったですーーーーーーっっ!!。
(自分の文章がイラストになるというの は初めてだったので)





2話 (茶々)


話 の流れは最初に決めてあったので、その通りに…って思っていたのですが、私がバトンを受け取るのはハギワラさん。意外性に満ち溢れていて、刺激的でした。 私にとっては「想像の範囲内に収まらない」のだめのような存在です。そのお陰でいい刺激を頂けて、話がパーッと流れる事ができたんですよね。(千秋がのだ めを手放せない理由がよくわかる 笑)

2話は読んでの通り「つなぎ」程度な回になってしまいました(あ は)。役割としては、1話の過去の話から現在の話へ時間を大きく動かす事。あとはのだめと千秋の距離を再び縮める事。
現在形のふ たりはどんな感じになっているのか、匂わす程度にサラッと書いて、あとは任せた!って感じでした(笑)。お陰で、全13話中一番軽い物になってしまいまし た(ちゃんちゃん)

私がこれ(リレー)を書く上で、(結果的に)拘ったのは時間の描写でした(自然に浮かん できたものなので、深い意味はないのですが)
2月17日に重点的な出来事をまとめたのは、何となく面白いかな〜って感じでし て…。
2008/2/17 に別れて(実際は次の日ですが)、2010/2/17に再会(実際は直接対面してませんが)、2011/2/17に再び別れて、2011/2/17に再プ ロポーズで結ばれる…なんてことにしてしまったものだから、真夏に真冬の話を書くというなんとも苦しい状況に陥る羽目に…(申し訳ない)。

最 初は裏軒の描写。楽しかった♪峰くんを書くのは楽しくて好きです。もっと書きたかったな〜。
あ と、ポエマー佐久間氏。私のお気に入りです。話を進める上で、彼の存在がいい役割を持ってくれました。私の書いた3回(4回)に全て出てきたんですよね (6話は手紙のみですが)。あ、でも、ポエムは出てこなくって…。2話のポエムはレベッカさんのをまるっと頂きました。

千 秋とのだめの存在に気がつくのはピアノの音色…そこらは姉妹共通の考えでした。再会はL1の出会いのイメージです。もちろん、流れる調べは「悲愴」…は い、ベタで行きましたよ。

千 秋に女の影…ここでは影のみで留めました。千秋の恋人を誰にするのかは、いろいろな案があって…。この時点では、まだ確定じゃなかったんです。自立してい て、それでいて思いやりがあって、相手を立ててくれる、そんな素敵な大人の女性のイメージで書きました。そんな人であっても、コロッと頭から抜け落ちてし まう千秋…ここが大きなポイントにもなるのですが…(笑)。


実の所…
こ の企画が立った時、「ジーン」のパロって事だから、コメディーで構えていました。
一 話の別れのシーンも「もうお前なんてしらねー。」って千秋が切れて別れ、でも、ほとぼりが冷めた頃にのだめがヒョコッと現われて、何事も無かったように付 き纏い、再び千秋を引っ掻き回していく…そんなイメージだったんですよね。でも、ハギワラさんの一話は全然違った。古傷に触れてくるまで深く突っ込んでい て…(おおう)。
「ジーン」を知らなかった彼女が1番で良かったな〜って思います。ドラマのイメージとは違う、「不機嫌なマエス トロ」独特の世界がここから始る事ができたのですから…。

…まあ、しんいちくんがのだめちゃんを好きすぎ て、突っぱね切れないというのも、大きな理由でもあるんですけどね(笑)。





3 話(びわ)

3話は千秋とのだめが再会し、距離が縮まる・・・という回でした。

ま ずはどうやって再会させるか。
これは音大の春期講座を千秋にさせるという案が早くから出ていました。
い きなりオケで共演は難しいだろう、ならばジーンでは教授が同じ研究室にやってきたから・・・ということで。

の だめは最初、千秋のアシスタントでピアノを弾いたりする、という案もありましたが、私の独断でマイク持ちに。
だってちゃんとアシ スタントできるとは思えなかったので。

この春期講座の間に「千秋再びのだめにフォーリンラヴv」という計画 (笑)があったので、そうなるとのだめのピアノを聴くのが一番だろうと、ここでミニリサイタルをすることにしました。
そして千秋 はのだめに再び恋心を抱くわけですが、彼にはこの時点で彼女(彩子さん)がいるんですね。
ここで彼女をきちんと登場させるのか、 ぼかすのか、彩子さんにするのか、色々迷ったんですが、彩子さんとして出すことに。
仕事をバリバリこなす、自立した女性として書 いたつもりです。
千秋とは対等な関係というか、お互い依存しすぎない、心地よい関係を目指しました。
そ んな彩子さんとのだめの間で揺れる千秋、乙女過ぎるというか、うだうだしてるというか・・・(笑)
二人を両天秤にかける、もっと 卑怯な男でもいいとメグ姉さまには言われたんですけどね、私が書くとこの程度まででした。

そんな感じで、3 話はちょこちょこと伏線をはりつつ、続きは次回となるんですが。

3話を書くにあたり、問題発生。
の だめのミニリサイタルの演目です。
ここで早速、姉妹音楽会議(笑)

「さくら変奏 曲」は私の好みで選びました。春なので、春っぽく、可愛い感じで雰囲気の良いものを。
後はエイミーのアドバイスを受けて選択。

演奏シーンは今もダメですが、この時も硬いというか・・・。
本当に演奏シーンには最後 まで手こずりました。
もっと素敵に書けるといいんですけどね。
空間に満ちる音楽や演奏者の演奏を文字に するというのは、本当に難しいです。

このリサイタルシーンで、ジョー姉さまからアドバイスを頂いて修正し、 何とかアップ。

リレーと言うのは、大変だけど、みんなの力があってこそだなぁとしみじみ感じたのでした。
 
 


レベッカ後書(追加)
私、レベッカが担当しました4、8、12話についての後書きと裏話、そして貴重な経験を沢山させていただいた感想などをちょっとだけ。
今また作品を読み返してみると、本当に懐かしくて、楽しかったな〜という気持ちで胸がいっぱいになります。

そもそも、ろくに創作の経験のない私…。茶々さんに「リレーどうです?」とありがたくもお誘いいただいた時は「ちょっとやってみたいか も!」なんて軽く引き受けてしまったのです(今思うと実に恐れ多い;)素敵な文章を書かれる姉さまたちの胸をお借りするつもりで、怖いもの知らずの末っ子 は
無謀にも、壮大なプロジェクトに携わっていったのでした…。


4話(レベッカ)
4話のポイントはそう、何は無くとも彼です。リュカでした。
ジョー姉さまことハギワラさんのご希望通り(笑)思いっきり颯爽とカッコよく、そして思いっきり千秋に敵意むき出しバチバチに書いてみました。
しかも、未来設定で青年リュカ。千秋と対峙した時に視線がぶつかる高さにまで身長も伸びて…。何センチにする?と姉妹の間で話題に上ったくらいですw

今読み返してみると、千秋がまるでガキですね(こら)分かりやすい焼きもちを…。
いや、ストーリーを進めるのにベタな展開しか思い浮かばなかった結果ですorz

もう一人のポイントは、Ruiですね。
彼女については姉妹でいろいろと話し合って、立ち位置や役割を探っていきました。最終的には、何かを知っている。でも何も言わない。そんな物語の展開上、キーになる人物としてRuiを登場させるに至りました。





5話(ハギワラ)


こ の辺になると……かなりやばいな……って感じが強くなってあせるハギワラ(笑)。

だって、姉妹全員、熱いんだも のーーーーーーーーっっっ!!。

千秋やのだめ、リュカの現住所、所有している車、スタッフと話す言語、状況設定 にすごく綿密に話し合いが行われて熱く語られる。
オフ本、ちあのだ企画でただでさえ集中できなくて、それにどちらかというと、いや絶 対に(笑)いいかげんな質の私はなかなか入って行けなくて……。
なんだか申し訳ない感がいっぱいでポツンと取り残されたような時期で した。

そんな中、もう完璧ともいえるようなレベッカさんの後のこの5話。うーん、どうしよう(汗)。
た。

こ の頃になると音楽業界関係などいろいろな要素が入ってきます。
もちろん、4姉妹、素人だから(エイミーはピアノ弾きさんですが)音楽 関係などについては無知。
イメージするのにその世界の事を知りたいという欲はあるので、いろいろ各自が調べて意見は出されるが、やっ ぱりどうしても限界があるもので。
だけどそれぞれでいいんじゃないかと茶々さんが言ってくれまして。
それぞ れの特徴が物語りに深みを作っていくので、だからこそリレーって面白いのではないか。
ひとりでは絶対に作れない世界なのではないか。
皆がお互い楽しめる範囲で、プレッシャーとかよりも心強い存在であるようにできたらいいなあということになりました。

だ から私も、お願い、とりあえず、好きにやらせて…と姉妹達に宣言しました。
もうおかしくてもつじつまが合わなくてもいい、残りの3姉 妹がちゃんと訂正してくれるし、軌道を修正してくれるから大丈夫だ、思い切って自分の思うままにやろう!!と決断した回でもありました。
基 本的に協調性のない私ですが、でも、このリレーという形式……本当に勉強になりました。

さて、この回は私のため に用意された回でありまして(笑)
リュカのだ蜜月(?)期であります。

それに加えて、ここ らからダークサイドネタも出していこうという話になりました。
最初はリュカのだ、二人の会話の中で「あの時は…」みたいな意味深 なのが、ひと言ふた言くらい混じっている感じで、それが徐々に増えていくような。

日本でのだめはピアノデュ オで名が知れ渡り、ソロでの活動の誘いも受けるようになる。
谷岡先生か、江藤先生、もしくはレイナちゃんあたりから親子向けのソ ロコンサートの依頼が来る。
その曲探しの事で千秋に相談するんだけど、千秋は「もじゃもじゃ」とか「おなら」とかそう言うの作る の得意だから、オリジナル曲でやってみれば?なんて、軽く言い出すと、過剰反応を起こすのだめ。

とにかく リュカのだ一色の私。

新宿のビル街にある大きなモニターに突然映し出される1台のピアノのデュオの演奏。
露 出度の高い背中が大きく開いた服を着たのだめの背中にリュカが後ろから首筋にキスをするくらいの距離に覆い被さって。
ひどく衝撃 的で官能的で人々が心を惹きつけられ足を。
……というのがイメージとして、まず浮かびまして。
いったい2人 は誰!?って噂になって。
リュカは名前も顔も知られてるけど、相手の女の子はわからない。全てがシークレットの期間限定デュオ。
一度くらいマスコミの取材受けてもいいかもとか思ったり。
「2人はどんな関係なんですか?」
っ て司会者が言ったら。
「友達デス」ってのだめは言うんだけど、リュカは「僕は彼女を愛してるんですけどなかなか振り向いてくれな いんですよ」とか臆面もなく言う。
……あせる千秋(笑)。
そして彩子さんはのだめのことを知っているか ら千秋の変化にも気づいて。
RUIはリュカと話をさせたかった(この頃からひそかにRuiリュカの伏線を張っていた私…笑)。
そ の時に今でものだめは千秋を愛してるけど、あの事件のことで彼には近づけないんだ。その間に俺がもらうよ。みたいな。

も う「お前、それはないだろう」ってツッコミ所満載の回です。
私が一気にリレーのレベルをがくんっ!!と落として、後の人達がやり やすいように…私ってなんて気配りやさん♪なんて開き直りました(笑)。

あと、この回で大きく取り上げてみ たかったのが、私の好きな彩子さんだったんです。
千秋に自分の気持ちにケリをつけるためにも、彩子さんにプロポーズさせようかと思っ たくらいで(ただ、単に喜んで泣きじゃくる彩子さんが書きたかっただけですが)
この辺は6話に引き継いでもらいましたが。

姉 妹の中で彩子さんというのは、すごく人気があるんです。
だから、単なる当て馬ではなくて、一人の男を真っ直ぐに愛している女であって 欲しいと思っている。
できれば「のだめvs彩子」という図式は作りたくないな〜っていう意見もあって。(原作ですでにあったから)
そ れで潔く手を引いたのだから、別れる原因ものだめが絡むのではなくあくまでも千秋と彩子の二人の問題であって欲しいということでした。

こ こでリュカのだのちゅー(笑)行っちゃってもいい?本当にいい?本当に書くよ!?と言いましたら。
あっさり姉妹全員オッケーが出たの で、遠慮無く行かせていただきました(笑)。
ああ、これが私のリュカノダ初キスシーン。

こ の回でのだめが「オリジナル」という言葉に動揺する場面があるのですが、初期段階では、思いっきり動揺させていました(わっと泣き出すような)。
だ けれども、びわさんいわく。
過去の傷を思い出したのだめ。
のだめのトラウマ、心の傷は相当深いと思うんだけ ど、「オリジナル曲」という一言でそれを思い出しても、ここまでの反応はしないと思ってた。
青ざめて、声も手も震えて、涙も出そ うになるけど、何とか普通に話をしようと努める。
でも、様子は普段とは凄く違ってて、無理してるのはばればれで。
千 秋の前だから無理してるのだめに耐えられないリュカが…そんなイメージ。
のだめは千秋の前では必死で「普通」を通そうとするだろう と。

言われてみればそうだろうなと思いました。
それぞれお互いに正直な意見を言い合う。
そ れがリレーの醍醐味でもあるんだなって実感した回でもありました。

1台のピアノで2人で可愛らしくじゃれあって いるだけで、十分に千秋さんをイライラさせそうだ、今回は曲も何も決めずに良いよと言われて。
すっごく楽しくコンサートシーンが書け て……。

超・超・超・ラッキーーーーーーーーーーーーーーー♪。

とい うことだけ覚えております(笑)。

 


6 話(茶々)

ハギワラさんを焦らせた、熱い話の大部分の原因は私です(ごめん)。
みんな のそれぞれのキャラクターのイメージを知りたかったんですよね。
どこに住んでいて、どんな車に乗っている?普段はどうやって仕事 に行く?とか…。
私の話の組み立て方が、キャラクターの背景を詳細に作っておいて、あとは勝手に動いていくのを追っていくだけな んです。

のだめがオーストリア時代に師事した師匠ってどんな感じ?千秋の新オケのコンマスってどんなイメー ジ(インスピレーションで)、リュカが仕事モードに入る時にって眼鏡ってあり(これは私の好みだ)とか、細かい事を聞きまくってイメージを膨らませた6 話。

これまでへタレ傾向の千秋くんをここで向上させようと試みたつもりが、じじ書きに燃えて(萌えて)し まった、そんな回になりました(笑)。

5話がリュカのだ蜜月期だったので、ここでは千秋とのだめを思いっき り接近。しかも、車と言うアイテムを使っての密室(笑)。
で も、5話で二人の溝が深まってしまってして…。千秋の事だから自分からは近づこうとしないはずだし、のだめも気まずいだろうし、どうやって近づけようか? うむーって唸っていたら、思い浮かんだのはやっぱり音楽。温めておいた「トリスタンとイゾルデ」をちらっと使わせていただきました。ちょうど今、千秋はオ ペラを勉強中でもあるわけだから、当然有名所であるここらも押さえているだろう…とね…。

…しかし、この回 で一番時間がかかったのが、「トリスタンとイゾルデ」の概要の部分。
後の本番に美味しい所を持って来たいので詳細は避けつつも、 興味が注がれるような物でもありたい。う、む〜。私にそんなの書けやしないよ(結局、そうなる)。私自身がまだイメージ掴めていないから、さらっと説明な んて無理なんですよね。
それでも、その3,4行の文を書くために、何度も序曲と「愛の死」を聴いたり、解説文を読んだりしたんで すよ(これでも)。

…結果、レベッカさんに書いてもらいました(頼りになる末妹)。情けない(泣)。

車 でのシーン…場所は具体的にイメージできる所があって、そこを思い浮かべながら書きました。

A Lover's Concerto…これはどこかで使いたかったから、ここで。

気持ちを溢れさせる千秋、応 えられないのだめ。ちょっと切ないふたり。
のだめは多分、上を向いて涙を堪えるイメージなので、そんな感じを表現したかったので すが、どうだったでしょうか?
本編ではのだめの心情をぼかして表現しているから、そのイメージで書きたかったんだけど……難しー い。
その点は、モノローグでは饒舌な千秋の表現は簡単なんですよね(だから、私は千秋視点が多い)。



千 秋は千秋で追い込まれていく(っていうか、追い込んでみた 笑)。オケでの立場や、彩子さんの事。
ここでの彩子さんはとってもい い女なので、「一度は惚れた方がいいよ。」って事で、千秋→彩子の描写も取り入れました。「コシ・ファン・トゥッテ」を歌いきった彼女だから、相手に依存 しない自立した女性であって欲しい。
彼女からは当然結婚の話はしない。

でも、意識 するような環境にするためには…って事で彩子パパ登場。
その直前には吹っ切ろうとしてたんですよね、千秋は。でも、その気持ちが 揺らぐような状況に持っていかなければならない。これに説得力がないとただの優柔不断の男でしかなっちゃうし…(向上キャンペーン掲げていながら)。
妹 達にダメ出ししてもらいながら、何とか組み立てていったのですが…どうだったのかな〜?

でも、彩子さんとこ の年でヨリを戻すって事は、最初からそれなりの覚悟があったものだと思われるんですよね。
何より彼女と一緒にいることに居心地の 良さを感じている。それに、安定した家庭を築くビジョンも、彼女を通してなら見ることができたのかもしれないし…。それゆえにのだめが現われても、彼女を 手放せなかった。(ずるい男 笑)

のだめへの途切れる事のない思いを認めつつも、先の事を考えていこうと決 心した事によって、彼自身の道も開く事ができ、さあこれから…

…って所で…ここにきてのだめのダークサイド が、明るみに出るんですよね。それ以降はのだめの事で頭いっぱいになっちゃうんだけど(苦笑)。この先の難しい部分は妹達に任せて(またしても)…。





7 話(びわ)

7話は新東響の千秋デビュー公演、そしてのだめのダークサイドが明るみに出て・・・という回でし た。

またしても演奏シーン!

どうしましょう?と悩みつつ、ま たまた姉妹音楽会議(笑)

最初はフランス帰りを意識して、フランス人作曲家でチョイス。

ベ ルリオーズ 序曲「ローマの謝肉祭」Op.9 
サン・サーンス 「序奏とロンド・カプリチオーソ」
ド ビュッシー 交響曲「海」 

全てフランス人作曲家というのもバランスが悪いのでは、とエイミーがムソルグス キー(ロシア)の「展覧会の絵」はどうかと提案。
ただ、全部足しても演奏時間が短すぎるから、再考。

ジョー 姉さまの「皆が知ってる曲、例えば『運命』とか」という一言と、「知られてる曲とか多くのマエストロが何回も振ってる有名な曲ほど駆け出しの千秋にはレベ ルが高い」という一言(これはメグ姉さまだったかな?)で、『運命』採用決定。

ドビュッシー 牧神の午後へ の前奏曲
メンデルスゾーン バイオリン協奏曲ホ短調
ベートーヴェン 交響曲第5番「運命」
ア ンコールで、サン・サーンス 「序奏とロンド・カプリチオーソ」

で、どうか、となったんですが。

こ こでアンコールの演奏順や演奏時間で論議。
協奏曲のソリストのアンコールなら、協奏曲の後にアンコールが通常はある、そしてアン コールとしては演奏時間10分は長いんじゃないのか、定期演奏会なんかは最後のアンコール自体がない事が多いらしい、などなど。

最 終的に

ドビュッシー 牧神の午後への前奏曲
メンデルスゾーン バイオリン協奏曲ホ 短調
アンコール クライスラー「愛の喜び」
(休憩)
ベートーヴェン 交響曲第 5番「運命」

と落ち着きました。

「牧神の午後への前奏曲」は ある神様がエロティックな妄想をする、という内容なのですが、決めた時、ジョー姉さまの日記とちょうどシンクロしていていて、何だか縁を感じてしまった曲 です(笑)

他には彩子さんとの関係について。
千秋と別れるか、まだ別れないか。

これは姉妹達からお任せ、と言われたので、この回で別れることに。

で、 別れのシーン。
ジョー姉さまの「彩子さん=母親役」から「征子ママにも似ているんじゃないか」そんなイメージが湧いて書きまし た。
一応OKが出たんですが、前回千秋がプロポーズもどきをかましてますので、この辺りの彩子さんと千秋の機微を・・・という要 望も出てちょっと書き直し。
彩子さんと千秋のシーンを増やしました。

のだめの盗作 問題も、もっと酷くバッシングされてもいいというのでゴシップ記事の他に「ネット書き込み」を追加。
姉妹達から「のだめ可哀想 〜」と叫ばれつつ、今回は忍耐!

それから千秋VSリュカ。
これはメグ姉さまが6話 で書こうと思っていたけど力尽きた・・・と言っていて、だったら頂いちゃおう!と。
楽しく書けたシーンでした。
ラ ストのミルヒーもちょこっとだけど、楽しかったv

この回は、姉妹達のアドバイスを受け、アップ前に何度も訂 正をしています。
どうやら私は「ああしたら?」「こうしたら?」「こうだといいな」など、色々言ってもらったほうが書きやすいよ うで、演奏シーンは難産でしたが、他のシーンはおかげで捗りました。



8話(レベッカ)
 
いやいや、まさかこの真相謎解き回が私に回ってくるとは、これっぽっちも思ってませんでした。「ここの担当は大変だな〜」なんて漠然と考えてたらまんまと(笑)PCの前で、エグエグ言いながら絞り出した8話です(あはは)

それでも、大まかな流れや展開は姉さまたちがちゃんと作ってくれるので(本当にありがとう…!)それにそって組み立てただけなんですけれどね。エリーゼの隠し撮りはびわさんのアイデア、手紙で本当の真相が明らかになるアイデアは茶々さんでした。(たぶん←おーい)

さて、肝心の謎解きですが。もう、書いてる間に時系列が本当にごっちゃごちゃになって、わけわからなくなってました(涙)
のだめの演奏をリュカが聴いたのはいつだ?
ミルヒーが聴いたのはいつだ?
盗作したのはいつで?
師弟関係解消はいつで?
あ、そうするとここの前後関係がおかしくなる、不自然か?
とか。

結局年表を作り、書いてる間中それが必須でしたw

2008.2.17  ちあのだ決別
2008.6月  のだめ卒業?オーストリアへ
2008.8月  ミルヒーのだめの演奏を聴く)
2008.10月  「ノダメ、その曲は自作かい?」
      )「あ、ハイ・・・」
      「いい曲だ。君の想いが詰まっているね。
       でも、まだまだ荒削りで未完成だ。
       …今度作曲のスキルも教えてあげよう」
      「・・・ハイ!」
      (ベスのプロローグ部)
2008.11月  リュカのだ再会。RUIのだ再会。
2009.6月  のだめとバートン氏 師弟関係解消
2009.7月  例の曲がバートン氏の新曲として一部に発表されてしまう
2009.9月  のだめ、例のオリジナル曲をアンコールで演奏。盗作騒動に。
      リュカはのだめを支え続ける。
2009.12月  『zephyr』結成が決定
2010.2.17  のだめだけ来日。ちあのだ再会


たぶん、読んでくださってる方も訳わからなかったと思います。スイマセン;
姉’Sも分からなかったかも(笑)

そして実は本文中に大きな誤植が(はははー)
6話に出てきてる年月日と8話の解決部分の年月日に齟齬があるというwww
いや、書いてる時にちゃんと気づいてたんですよね。姉達にも相談したんですけど、結局は、満場一致で「…いいよね。そのままで。」(笑)


ヨーコのシーンではハギワラさん全面バックアップで大川弁を。
そしてバートン氏の手紙で事件を無理矢理に、そして強引に収束させてみた末っ子でした(てへっ)