隠した思い
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真澄ちゃんの独白文なので超短文です。
のだめパリ留学後
(キャラクターBOOK参照)
※注意※
真澄→のだめ
(片想い)です。
苦手な方、原作イメージ壊されたくない方は閲覧お控えください。
朝、パリののだめとチャットをしていた。
別に内容なんて、たいしたことはない。
>こんな時間にネットなんて、やっと千秋さまに捨てられたのね。
と皮肉を言えば、
>なに言ってンですか!のだめは最近服を着るひまもないですよ。今も先輩は横でねてますよ。
なんて平然と返してくるんだから。
でもあんた、本当に千秋さまが隣で寝てたら、わたしとチャットなんてしないんじゃない?
>……じゃあデジカメで撮って送ってよ!!
つい確かめたくなって聞いてしまった。
>この寝顔はのだめだけのものですから☆ぷぷぷ
全く…。
かわわされたのかしら?
喧嘩なんてしてなきゃいいんだけど。
>殺すーーーーー!!!今年こそ殺すわ〜!!!待ってなさいよ!
昔からの口癖のような言葉を打って、チャットを終えた。
今の本心とは全然違うけど。
大体今更、千秋さまのことであんたに嫉妬するわけないじゃない。
千秋さまには、少しだけ妬けるけどね。
でも、二人の関係に口出すつもりなんて毛頭ない。
のだめには千秋さまがいなきゃ駄目だってことも、千秋さまにはのだめが必要だってことも、わたしは誰よりもよくわかっているから。
あんなやり取りをするのは、のだめに本心を悟られないように。
あと、のだめが気安い場所を残しておくために。
もし、何かあったら帰ってきなさいよ。
強がりなあんたのことだから、千秋さまにちゃんと甘えられずにいるんじゃないの?
泣き言を溢す胸くらい、貸してあげるわよ。
勿論、ずっとあんたを側に置いとこうなんて思ってないから安心しなさい。
あんたがまた、千秋さまの元へ真っ直ぐに飛んでいけるように、笑顔で世界に羽ばたいていけるように、一時の羽休めになれれば、それでいいんだから。
わたしはいつまでも変わらずにここにいるわ。
日本からあんたと千秋さまの幸せを、ただそれだけを祈ってるんだから……―――
end